雑誌『anan』が創刊されたのは1970年3月のこと。その頃、写真学校の学生だった僕は、姉の買って来たananに目を見張りました。それまでにはなかった大きな誌面に、写真がとても楽しげに、印象的にデザインされていたのです。こんな雑誌で仕事ができたら、どんなに楽しいだろう。
アートディレクターは堀内誠一氏。数年後に道が開け、ananでの撮影が実現しました。編集部で堀内氏の姿を見ることはなかったけれど、皆が堀内氏の敷いたレールの上を走っていました。
掲載記事の萩・津和野は、国鉄(現JR)のディスカバージャパンのキャンペーンの影響もあり、アンノン族に人気の観光地だった。編集は、吉田基、モデルは後藤周子、スタイリストは風巻道子。